━━━◆◆◆ 中国地域MOTコンソーシアムメールマガジン  ◆◆◆━━━  ★このメールは毎月1回(各月の第1週),   中国地域MOTコンソーシアム関係者の他,登録された皆様にお届けします.  ★ホットニュースがあるときには,号外をお届けすることもあります.  ★このメールマガジンは,中国地域MOTコンソーシアム事務局が編集・発刊   しています. ━━━━━━━━━━   第5号(2004年2月2日) ━━━━━━━━━━ 【第5号のコンテンツ】 ●連載第3回「MOT一口メモ」「MOT教育の昨今」 ●連載第2回「技術経営箚記【さっき】」 ●MOT関連情報  ○経済産業省「地域MOTシンポジウム」(2/19 広島)  ○講演会「失敗に学ぶ経営」(2/17 広島)  ○エネルギアマネジメントスクール「経営塾MOTセミナー」(2/29 広島)  ○経済産業省 ルネッサンスプロジェクト・国際シンポジウム(2/10 東京) (中国地域MOTコンソーシアムホームページ: http://www.chugoku-mot.org/ ) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━             MOT一口メモ 第3回 ======================================================================             「MOT教育の昨今」 ======================================================================  昨年末,広島市で,山口大学主催のMOTセミナーが開催された.3回シリーズ の,充実した内容で,企業,自治体,団体など幅広い層から参加を得て,定員 50名一杯の,大変な盛況ぶりであった.参加動機は様々で,「最近評判のMOT とはどんなものか?従来のセミナー,人材教育と,どこが違うのか?」など関 心を持ちながら,受講する人がかなりいたようだ.  中国地域の他大学でも,今春からMOTを開講する計画があり,民間でも中国電 力がエネルギア・マネージメントスクールを昨年開講し,さらに自治体,その他 機関等も各種MOTセミナーを企画するなど,まさにブームの感がある.  一方,韓国,中国などアジアへ目を向けると,日本同様,この種教育がかなり 盛んなようだ.  韓国の超優良企業であるサムスン電子では,欧米型経営を目指しながら,人材 教育にも多大な力を注いでいる.「企業発展の原動力は人材である」との強い信 念の基,社外から優秀人材を採用するとともに,社員向けにも充実した教育施設 の中で,一般教養,専門性,国際性を育成する各種カリキュラムを提供している. 結果,多数の博士,MBA取得者を抱え,それら人材を活かす体制作りと,権限委譲 等によって,社員のやる気を高めている.また,中国の清華大学でも,MBA教育 に関して米国のハーバード,MIT等と提携して,合同教育プログラムを作り, 日本より先行したMBA・MOT教育を実施していると言われる.  国内において,MOT教育も含めた,より広い意味での人材教育状況を俯瞰する と,企業での自己啓発を目的とした社内教育,自治体・商工会議所・その他公共 機関主催の各種研修会・セミナー,あるいは個人的な通信教育,Eラーニング等, 挙げればきりがない程,多種多様な教育が実施されている.現在の我々は,学校 卒業後も,様々な教育を受ける機会に,大変恵まれている.変革と創造が求めら れる現状において,社会も,人も,従来どおりの固定された狭い領域内での付き 合い,知識だけでは発展はあり得ない.社外,あるいは日常の業務から出て,新 しい知識・考え方を取り入れ,創造性・チャレンジ精神を養う場として,これら 教育の機会を積極的に利用していくことが求められている.                         (中国経済連合会 都留良男) ━★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               技術経営箚記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★━  箚記は「さっき」と読み,読書録のことです.前回からMOT(技術経営)に 関わっている方々に,書籍の紹介をお願いしました.今回は3冊紹介します. ======================================================================    ヘンリー・ミンツバーグほか著 齋藤嘉則監訳『戦略サファリ』            (1999年,東洋経済新報社) ====================================================================== 本書は副題が「戦略マネジメント・ガイドブック」と付されている.しかし, 監訳者の前書きにも記されている様に“ハウ・ツー”ものを期待して読んでも 全く役に立たない.それでは本書は何の役に立つのか.経営戦略の全貌を概念 的に理解するには本書を置いて他に適当な書物は見当たらない,と思う.戦略 マネジメントを10の学派に分類してそれぞれの特徴と限界を時に散文的表現 を交えながら記述している内容はとっつきにくい感はあるが,難行苦行に耐え る価値のある書物である.下手な書評をあれこれ書くより著者が本文中で述べ ている言葉をそのまま伝えたほうが良いかもしれない.曰く「多くの大企業で 起こった戦略的失敗の広がりは,不完全な道具箱を持って世に出て行ったビジ ネス・スクールの卒業生軍団の仕業であると思われる.この本では,そのよう な学生や現役のマネージャーにもっと広範な概念を提供し,物事の見方の幅を 広げてもらいたいと考えている.」                         (広島大学 久保元伸) ======================================================================    デニス・R・コステロ著 徳永豊訳『ニューベンチャー分析』              (1999年,同友館) ====================================================================== この本は「ベンチャー企(起)業」について書かれたものではなく,企業内ニ ューベンチャーについて書かれた本である.著者が述べていることだが,経済 的に成功した技術革新の多くは既存の企業によってもたらされている.ただし, 既存の企業の風土の中で新しいサービスや製品を生み出すことは簡単ではない. この本の中では,企業内ニューベンチャーを行う上で新市場,コスト,競争相 手,不確実性をどう評価するべきか,資金調達をいかにして行うかについて述 べている. ちなみにこの本はMOTという言葉が流布する遥か以前の1986年に『夢ヲ起ス戦 略』という書名で出版されたが,当時の好景気の中では反応がなく廃刊された 経緯をもつ.現在読んでみると非常に示唆に富む本であり,出版するのが早す ぎた(?)と言うべきか?                         (山口大学 福代和宏) ======================================================================          長島牧人著『戦略立案のテクニック』             (1997年,日科技連) ====================================================================== 同じ戦略に関する書物でも本書は,先に紹介した「戦略サファリ」とは異なり, 題名が示すとおり具体的な手法の解説書である.コンサルタントが著した解説 書でも,多くは「○○分析を行いその結果を用いて△△法で評価する・・・・」 等と書かれてあって,いざ○○分析を実行しようとしてもその具体的方法は何 処にも書いていない,ということになる.本書は業界構造分析,収益性分析, 市場分析,クラスター分析など19の手法について事例を示しながら要領良く まとめてある実用的なものである.どの様なデータを集めてどの様に分析をす ればよいかについて具体的な手順を示してあり,MOTを実践しようとする人 が手許にあると便利な本である.                         (広島大学 久保元伸) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               MOT関連情報 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ====================================================================== ◆ 経済産業省「地域MOTシンポジウム」(広島) ======================================================================  経済産業省は,平成16年2月〜3月にかけて「地域MOTシンポジウム」を 全国7地域で開催予定.中国地域では2月19日に下記内容で開催します.  日時:2004年2月19日(木) 10:00〜18:30  会場:ホテルグランヴィア広島(広島市)  主催:経済産業省  後援:(予定)中国経済連合会,中国地域産学官コラボレーションセンター,      中国地域MOTコンソーシアム  参加費用:無料(懇親会含む)  定員:200名程度  申込方法:未定(近日公開予定)   <申し込みに関するお問い合わせ>    (株)アシスト 担当:平岡,佐藤    広島市中区大手町3−13−18松永ビル3F    TEL:(082)541−5888    FAX:(082)541−5889   <内容に関するお問い合わせ>    中国経済産業局産学官連携推進室    担当:榎,平井    TEL:082−224−5666    FAX:082−224−5645  プログラム: ---------------------------------------------------------------------- 【MOTシンポジウム】   10:00-10:05 開催挨拶  西出徹雄 中国経済産業局長   10:05-10:30 現状報告 「我が国におけるMOT教育の現状と今後の方向性」          市原健介 経済産業省大学連携推進課大学連携企画調整官   10:30-11:10 基調講演 「MOT教育普及の必要性」  鈴木 浩 ゼネラル・エレクトリック・インターナショナル・          インク 電力事業部技監   11:10-12:00 PRセッション 大学・関連機関によるMOTへの取組紹介          ・山口大学(上西研 教授)          ・広島大学(久保元伸 教授)          ・早稲田大学(長沢伸也 教授)          ・(株)グロービス(大島洋 アソシエイト・デイレクター)          ・中国電力(株)           (伊藤克己人材活性化室研修センター所長)   12:00-13:00 ランチタイム&ネットワーキング   13:00-14:20 パネルディスカッション「ビジネス現場におけるMOTとは」         コーディネータ          ・向山尚志 山口大学教授         プレゼンテーター&パネリスト          ・西出徹雄 中国経済産業局長          ・松田臣平 科学技術振興事業団技術参与          ・山本順一 マツダ(株)技術研究所長          ・小松誠 (株)メディアフロント代表取締役          ・長沢伸也 早稲田大学アジア太平洋研究科教授 【MOTプレスクール】   14:30-16:00 『製造業におけるプロジェクトマネジメント』          (山口大学工学部 大島直樹 講師)         『MOTとリーダーシップ』          ((株)グロービス 大島 洋 アソシエイト・ディレクター)   16:00-16:10 コーヒーブレーク   16:10-17:40 『プロダクトイノベーションのための新戦略』          (山口大学工学部 福代和宏 講師)         『新商品開発戦略(仮)』          (早稲田大学アジア太平洋研究科 長沢伸也 教授)            17:40-18:40 懇親会 ----------------------------------------------------------------------  詳細は   http://www4.smartcampus.ne.jp/region/doc/tyugoku.pdf  でご覧になれます(PDFファイル).  中国地域以外では,以下の日程で開催されます.  ・北海道 3月10日 札幌市  ・中部 2月25・26日 名古屋市  ・近畿 2月9・10日 大阪市  ・四国 3月23日 高知市  ・九州 2月23日 福岡市  他地域についての詳細は   http://www.meti.go.jp/kohosys/press/0004879/0/040121mot.pdf  をご覧ください(PDFファイル). ====================================================================== ◆ 講演会「失敗に学ぶ経営」(広島) ======================================================================  当講演会では,失敗学の概念(失敗の法則,失敗スタイル,失敗回避原則等) を理解することで,失敗から学ぶことの重要性,失敗を今後の経営にどういか していくかを学びます.  また,体験発表として,実際会社を倒産させてしまった経営者の失敗体験談 を聴きながら,失敗を生かすための秘訣やリスクマネジメントの活用などにつ いて考えます.  日時:2004年2月17日(火)(木) 13:30〜16:30  会場:メルパルク広島 6階平成の間(広島市中区基町6番36号)  主催:財団法人 広島市産業振興センター  対象:中小企業経営者(経営者・従業員)等  定員:100名(先着順) ※定員になり次第締め切らせていただきます.  入場料:無料  申込用紙は  http://www.assist.ipc.city.hiroshima.jp/data/pdf/sippai.pdf  にて入手してください. ====================================================================== ◆ エネルギア マネジメントスクール「経営塾MOTセミナー」(広島)   ――技術立国再生に向けてのMOT(技術経営)人材育成 ======================================================================  企業の国際競争力低下への危機が叫ばれる中,技術立国再生に向けて,技術 を事業の核とする中小企業をはじめ,様々な分野で技術を経営に生かせる人材 を育成することが緊急かつ重要な課題となっています.  ここ中国地方でも地域経済のけん引役である“モノづくり”の分野において, 技術革新による新事業の創出や技術経営力の強化による競争力のある商品開発 が求められています.  創造的戦略的志向を持った中核人材育成を目指す企業を対象に,下記のとお りセミナーを開催いたします.皆さまのご参加をお待ちしています.  日時:平成16年2月29日(日)10:00〜17:00  会場:中国電力(株)2号館8階会議室(広島市中区小町4−33)  プログラム:  (基調講演)10:00〜12:00       「企業に求められるMOTの展開」         広島大学 地域共同研究センター 教授 久保 元伸 氏  (事例発表)13:00〜15:00        「技術立国実現に向けてのMOT人材開発」        エネルギアマネジメントスクール客員教授          ナカシマプロペラ株式会社 代表取締役会長 中島 博 氏  (特別講演)15:15〜16:15        「IT技術実践による世界戦略」〜技術をアイディアに商品化〜        株式会社ヤッパ 代表取締役 伊藤 正裕 氏  (まとめ)16:30〜17:00       「中国地方活性化に向けてMOTの果たす役割」        広島大学 地域共同研究センター 教授 久保 元伸 氏  参加費: 1,000円(資料代,消費税を含む)   当日会場にてお支払いいただきます.  対象: 製造業等に従事する技術者で,経営の知識を必要とする中核人材      中小企業の経営者および後継者  他  定員: 70名(先着順とさせていただきます)  申込方法: 申込書に必要事項をご記入のうえ,郵便・ファックス・メー       ルにて事務局までお申込ください.折り返し受講証を返送いた       しますので,当日必ずご持参ください.       (当社構内への入館に際し受講証が必要です)  問合せ先:   中国電力株式会社 エネルギアマネジメントスクール事務局   担当 砂橋(すなばし)   〒730-8701 広島市中区小町4−33   TEL: 082-523-6132 FAX: 082-523-6432 メール: 470788@pnet.energia.co.jp ====================================================================== ◆ 経済産業省 ルネッサンスプロジェクト・国際シンポジウム(東京)    「日本の産業技術力は低下したのか?−産業競争力の展望−」 ====================================================================== ルネッサンスプロジェクトでは,「日本の産業技術力は低下したのか?−産業 競争力の展望−」という統一テーマのもと,大規模な国際シンポジウムを実施 します.プロジェクトの研究代表者の発表のほか,海外からは今後連携予定の ロバート・コール氏(UCバークレー&同志社大学)を招聘し,基調講演を行 います.  日時: 2004年2月10日(火) 13:00〜18:20  会場: 全社協灘尾ホール(千代田区霞が関:定員300名)  主催: 経済産業省  共催: 独立行政法人産業技術総合研究所 技術と社会研究センター(予定)      独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(予定)  後援: 日経ビジネス(予定)  言語: 英語/日本語(同時通訳付)  プログラム:  13:00〜13:10: 開会挨拶,来賓挨拶  13:10〜14:10: 基調講演 “ Is Japan's technology in decline? ”           Robert Cole(UCバークレー,同志社大学)  14:20〜16:20: 研究者発表 「日本の技術力低下に対する見方」          日本企業の研究開発体制」           後藤 晃(東京大学先端経済工学研究センター教授)          「研究開発における『死の谷』」           榊原 清則(慶応義塾大学総合政策学部 教授)          「日本企業の研究開発パフォーマンスの評価」           長岡貞男(一橋大学イノベーション研究センター教授)          「日本企業における『研究』と『開発』」           藤村修三           (一橋大学イノベーション研究センター            藤村洋ベンチャーファイナンス寄付研究部門教授)          「組織能力からみた日本企業の製品開発力」            延岡健太郎(神戸大学経済経営研究所教授)  16:40〜18:10: パネルディスカッション          「日本の産業技術力と今後の展望」          コーディネーター:榊原 清則          パネリスト:           後藤 晃,長岡貞男,藤村修三,延岡健太郎           香山 晋((株)東芝・上席常務)           浅野応孝(三菱化学(株) 顧問)           本部和彦(東北経済産業局長)他  18:10〜18:20: 閉会挨拶  参加費: 無料  会場住所:      〒100-8980 東京都千代田区霞ヶ関3丁目3番2号 新霞ヶ関ビル      全社協灘尾ホール TEL:03-3580-0988  最寄駅:地下鉄銀座線 虎ノ門(5番出口)      地下鉄日比谷線・千代田線・丸の内線 霞ヶ関(A13番出口)  申込方法: 以下の項目をご記入の上,e-mailまたはFAXにて,平成16年       2月2日(月)までに下記事務局宛お申込ください.      ・氏名(ふりがな)      ・勤務先名称      ・所属部署      ・住所      ・TEL      ・FAX      ・e-mail      ・ルネッサンスプロジェクト会員・非会員の別  問合せ先: ルネッサンスプロジェクト・シンポジウム事務局        株式会社ザ・コンベンション内(担当:平塚,徳丸)        TEL:03-5410-2468 FAX:03-3423-4180        e-mail:cisrep-sympo@the-convention.co.jp  詳細: http://www.the-convention.co.jp/cisrep-sympo/ ====================================================================== 【注1】このメールマガジンは,中国地域MOTコンソーシアム関係者に配信     しています. 【注2】上記以外の方には,登録いただいた方にのみ配信します. 【注3】メールマガジンの配信登録を希望される方は,     mot@yamaguchi-u.ac.jpにご連絡下さい. ======================================================================  ▼ ご意見ご希望は,下記までご連絡ください.    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