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■■中国地域MOTコンソーシアムメールマガジン第20号(2005年5月2日)■■

 このメールは毎月1回(各月の第1週),中国地域MOTコンソーシアム関係
者の他,登録された皆様にお届けします.ホットニュースがあるときには,
号外をお届けすることもあります.
 【コンソーシアム会員の連絡ご担当者の方へ】
 本メールはコンソーシアム会員の連絡ご担当者にお送りしていますので,
貴社(機関)の関連する部署の方々にもご回覧していただきますようお願い
申し上げます.また,ご連絡担当者以外の方で直接配信を希望される場合に
は,コンソーシアム事務局までご連絡下さい.
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【もくじ】

●連載第18回「MOT一口メモ」

●技術経営箚記【さっき】

●MOTの取り組み紹介:鳥取大学MOTイノベーションスクール

●MOT関連情報
 ○電気通信大学「産学連携と共同研究契約」の戦略セミナー(5/25 東京)
 ○千葉大学 第19回産官学フォーラム(5/25 千葉)
 ○産学連携学会第3回徳島大会(5/26-27 徳島)

(中国地域MOTコンソーシアムホームページ:http://www.chugoku-mot.org/ )

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            MOT一口メモ 第18回
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 「技術経営のポイントって何?」と問われたら、皆さんはどのようにお答え
になりますか?私はまず、「市場を見る目です!」と返すことにしています。
この場合の「市場」は「需要」と置き換えてもよいかもしれません。それも目
に見える需要でなく、潜在的に存在するが未だ満たされていない需要、クリス
テンセンの言葉を借りれば「雇いたがっている仕事」(「イノベーションの解
(2003)」)をいかに発見するかが、最も重要と考えています。

 需要の発見以降は、解法の設定→必要資源の確認→保有資源の確認→不足資
源の調達→供給というサイクルを廻す訳ですが、技術経営というと、ニーズと
シーズを繋げるこの部分に重点がおかれる傾向があるように感じます。まず、
「需要=課題」の発見から考える視点が大事ではないでしょうか。無事、サイ
クルが回って収益が上がっても、それで一安心とはいきません。市場は移ろい
易いものですから、成功モデルがキャッシュを産んでいるうちに、次なる手当
てを講じないと、持続的な成長は期待できません。上向きのサイクルを廻し続
け、螺旋軌道で高みに上っていく、そんな心持ちを常に維持していく必要があ
るようです。うーん、経営って、やっぱりたいへんですね。

 でも、このサイクルを廻し続ける企業さんを多数輩出している地域の代表例
が、中国地方にあります。福山市など広島県東部から井原市など岡山県西部に
亘る一帯です。ここには、市場を見る目、ニーズとシーズを結ぶ技術力、両者
を統合する経営力、さらに外部環境を見据えて構造転換を図る変革力、を兼ね
備えた企業が沢山存在しています。日本政策投資銀行中国支店・岡山事務所で
は、「『ものづくりの玉手箱』:備後・井笠地域における産業発展モデル」と
題するレポートにて、この地域のイノベーティブな企業群の発展モデルについ
て分析しています。まだまだ不十分ですが、次にどんな素敵なものが出てくる
のか分らない、そんなワクワク感のある地域の秘密の一端には触れられたかな
と思っています。日本政策投資銀行ホームページから閲覧可能です。是非ご一
読下さい。
http://www.dbj.go.jp/chugoku/report/r0504.html
                    (日本政策投資銀行 大和弘明)

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              技術経営箚記
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 米山茂美・渡部俊也編著『知財マネジメント入門』
 (2004年,日経文庫,ISBN:4-532-11042-4)
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 本書は知財経営(MIP)の入門書です。法的側面よりも、経営(学)的側
面から知的財産を取り扱っています。本書では知的財産を企業価値や競争力の
源泉として位置づけており、知的財産の創造・権利化・活用・紛争処理につい
て基本的な考え方を示しています。
 数ある知財関連書籍の中で、本書の特徴的なところは、知的財産の創造およ
び活用に多くのページを割いていることです。
 例えば、「第二章 知財創造のマネジメント」では、知的財産の創造を促す
ための組織やコミュニケーションについて触れており、研究開発担当者の方々
が興味を持つような内容になっております。
 「第四章 知財活用のマネジメント」では、「特許の移転の成否は、ライセ
ンサーと同時に、ライセンシーの能力にも依存する」という重要な指摘がなさ
れています。
 知財担当者よりも、むしろ技術者、経営者の方々にとって有益な書籍だと思
いました。
                       (山口大学 福代和宏)

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 MOTの取り組み紹介:鳥取大学MOTイノベーションスクール
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 鳥取大学MOTイノベーションスクールが、本年度4月16日に開校いたしま
した。

 本スクールでは、参加企業の実課題を基に現状の課題を解決するとともに、
中長期の技術・経営戦略を立案することを特徴とします。MOTに関する講義と
ともに、プロジェクトベースドラーニング方式によってグループワークを行
い、MOT専任教員がファシリテータとして経営課題に対応し、本学教員が技術
課題の解決を支援いたします。

 また、大学院生はグループワークに参加し、高度インターンシップとして、
企業経営や戦略策定を体得します。社会人、大学院生、教員、ファシリテー
タで構成されたグループワークによってロードマップやビジネスプランを作
成します。異分野交流の場ともなり、多様な議論がなされ、新たな発想やヒ
ントが生まれることを期待しています。

 問合せ: 鳥取大学MOT戦略策定委員会(担当 北村章、雑賀憲彦)
       TEL&FAX 0857-31-5211(北村)
      TEL&FAX 0857-31-5982(雑賀)
      E-mail info@mot-tottori.net
 詳 細: http://www.mot-tottori.net/practice/

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              MOT関連情報
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◆ 電気通信大学「産学連携と共同研究契約」の戦略セミナー(有料) 
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 “共同研究契約書の推奨雛形の条文と解説”
 ---  WIN-WIN関係を生む大学と企業間の共同研究をめざして ---

 日 時: 2005年5月25日(水)13時30分~17時

 場 所: 電通大青山スカイオフィス
      渋谷区神宮前5-52-2 青山オーバルビル15階
      http://www.uec.ac.jp/info/news/041228_sky_office.html

 対象者: 企業の知財部門やR&D部門の契約担当者、産学関連担当者、
      大学の知財本部、共同研究機関、TLO機関の担当者など。 

 プログラム: 
  「産学連携に役立つ知的財産本部のあるべき役割」  
    電気通信大学 知的財産本部 副本部長
  「図解/共同研究の戦略立案にあたり大学の実態を知る」 
    電気通信大学 知的財産本部 知的財産マネージャー
  「産学連携推進のための共同研究契約」 
   ・企業と大学間の共同研究契約の現状 
   ・共同研究契約交渉での問題点 
   ・標準契約書の提案/不実施補償必要論・不要論にせまる 
       電気通信大学 知的財産権本部  
      富士通テクノリサーチ(株)顧問。弁理士

 参加費: 20,000円(消費税を含む) 

 主 催: 電気通信大学 共同研究センター、知的財産本部

 問合せ&申込み: http://www.crc.uec.ac.jp/japanese/index.html 

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◆ 千葉大学 第19回産官学フォーラム
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 日 時: 2005年5月25日(水)  15:00~17:00

 会 場: キャンパス・イノベーションセンター1階 国際会議室

 定 員: 200名 

 内 容:
  「千葉大学の運営と産官学連携」
    千葉大学 学長 古在 豊樹氏
  「天才数学者 岡潔に学ぶ ― 考えるとはどういうことか?」 
    教育システム研究所 代表 木村 昌之氏
  「中国における産官学連携の実状視察」 
    千葉大学 知的財産本部 産学連携コーディネータ 野崎 努氏 

  交流会 17:15~18:30 
   場所: 5階 リエゾンコーナー
   会費: 2000円 

 問合せ: 千葉大学知的財産本部
      Tel:043-290-3565 Fax:043-290-3519
      E-mail:sangaku@office.chiba-u.jp
 詳 細: http://www.ccr.chiba-u.jp/forum/forum.html

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◆ 産学連携学会第3回徳島大会
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 日 時: 2005年5月26日(木)~27日(金) 9:30~17:30
      (懇親会/2005年5月26日(木) 18:00~20:00)
 会 場: ウェルシティ徳島

 問合せ: 徳島大学地域共同研究センター・リエゾンオフィス内
      産学連携学会第3回徳島大会実行委員会係
      TEL:088-656-7592、 088-656-9773
      FAX:088-656-7593
      E-mail: satake@ccr.tokushima-u.ac.jp

 詳 細: http://j-sip.org/annual_meeting/3rd_tokushima/index.html

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    しています.
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    office@chugoku-mot.orgにご連絡下さい.
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   E-mail: office@chugoku-mot.org

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  発 行 :中国地域MOTコンソーシアム事務局
             (Chugoku MOT Consortium)
       〒755-8611 山口県宇部市常盤台2-16-1 D講義棟4階
            山口大学大学院技術経営研究科
            TEL:0836-85-9876  FAX:0836-85-9877
                   http://www.chugoku-mot.org/
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