─────────────────────────────────── ■■中国地域MOTコンソーシアムメールマガジン第26号(2005年11月1日)■■  このメールは毎月1回(各月の第1週),中国地域MOTコンソーシアム関係 者の他,登録された皆様にお届けします.ホットニュースがあるときには, 号外をお届けすることもあります.  【コンソーシアム会員の連絡ご担当者の方へ】  本メールはコンソーシアム会員の連絡ご担当者にお送りしていますので, 貴社(機関)の関連する部署の方々にもご回覧していただきますようお願い 申し上げます.また,ご連絡担当者以外の方で直接配信を希望される場合に は,コンソーシアム事務局までご連絡下さい. ─────────────────────────────────── 【もくじ】 ●連載第24回「MOT一口メモ」 ●技術経営箚記【さっき】 ●MOT関連情報  ○地域MOTセミナー(MOT教育普及事業)(周南・広島)  ○広島市立大学リエゾンフェスタ2005 (11/8 広島)  ○知的創造サイクルの活性化 (11/11 広島)  ○産学官連携による先端技術セミナー (11/15 広島)  ○エネルギアマネジメントスクール (11/15 広島)  ○第2回CICフォーラム (11/22 東京) ○広島大学MOT実証講義 (企業技術者用)  (12/3 広島)  ○神戸大学産学官民連携フォーラム2005 (12/5 神戸)  ○戦略的技術マネジメント研修 (東京) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━             MOT一口メモ 第24回 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━             「北イタリアの中小企業」  本年9月、北イタリアの中小企業を訪問する機会を得ましたので、その内容 を紹介します。  イタリアの産業構造の特徴は、地域の歴史・文化・自然、産業分野等によっ て、多種・多様な産業集積を各地に形成して、その9割以上を占める中小企業 が、限定された市場の中で、企業規模拡大よりも家族的・小規模経営を志向し 、工程ごとに細分化された分業体制と緊密なネットワークを活かして、企業活 動を行っています。そこでは、独創的な技術や個性的な商品が生み出され、フ ランス、ドイツ等の隣国や東欧、中国等の新興国との激しい国際競争の中にあ って、独自の道を切り開いています。産学官連携については、あまり盛んでは 無いようですが、企業にとって研究・開発等で社内資源が不足するところがあ れば、それを補うために大学と共同研究もしているようです。  今回、こうした特徴を有する典型的なイタリアの中小企業として、ミラノ近 郊にあるBBR社を訪問しました。BBR社は、1984年に3人で創業して 、現在従業員24人のミニチュアカーを製作するメーカーです。ミニチュアカ ーとは言え、実物1/40サイズでエンジン、配管、タイヤ、細部部品に至る まで、本物そっくりに作られていて、その品質と精巧度は世界一との折り紙付 きです。  製品は、1モデルあたり500台程度の少量多品種の高級品生産に徹してい て、大量生産を得意とする他メーカーとは一線を画しています。近年、中国か ら流入する安価な製品と豊富な資金が、大きな脅威となっていますが、それに 対して、高級品化、インターネットによる固定顧客とのネットワーク化・直接 販売等の工夫、あるいは中国企業との提携・工場進出等で対抗しようとしてい ます。  他の中小企業も訪問しましたが、共通して言えることは、他には真似のでき ない独創的な製品の開発、ブランド化、販売方法の工夫、グローバル化、消費 者動向に対する柔軟な対応等を、小さな企業と言えども、常に考えながら、果 敢に実行していく姿勢です。そこには国、自治体、大企業等に依存しない、自 主、自立の精神が根付いており、技術と経営のバランスをうまく保ちながら、 企業活動を行っており、これはMOTの目指すべき目的とも相通ずるところが あるのでは、との印象を持ちました。                      (中国経済連合会 都留良男) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               技術経営箚記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  今回は、山口大学大学院技術経営研究科でご活躍の大久保隆弘教授にご自身 の著書を紹介していただきました。 ====================================================================== 柳原一夫・大久保隆弘著 『シャープの「ストック型」経営』  (2004年、ダイヤモンド社、ISBN: 4478321132) ======================================================================  2002年に『最強の「ジャパンモデル」〜「知恵」と「和」で築く絶対優 位の経営〜』(ダイヤモンド社)で、不況の最中、製造業の新たな日本型経営 モデルを調査し、「永続的に発展する仕組み」をもつタイプの企業を【ストッ ク型】企業と名付けて紹介した。その事例対象企業の一つとして、シャープ株 式会社を取り上げている。  それ以後、シャープは液晶テレビなどで目覚しい発展を遂げる。シャープの 強さは、独自の事業哲学で技術領域を絞り込み、消費者を感動させる面白い商 品を次々に開発する“経営トータルシステム”にある。本書は、その強さを生 む仕組みをさらに詳しく調査・研究し、単行本としてまとめたものである。と くに経営戦略、技術戦略、組織マネジメント、新製品開発などについて、詳細 に述べている。  「企業は、リーダーが気高い信念や理想を抱き、従業員を大切に働きがいの ある風土を築き上げれば、やがて年数を経るに従って、技術やノウハウが次第 に蓄積し、競争力のある独自のトータルシステムを有するようになる」という のがわれわれの主張である。  また、戦略的には、「企業規模を重視するより、他社の真似のできない自社 の得意な技術や領域で、高付加価値の製品やサービスを追求して、ダントツの 競争優位を実現する」のが得策と考えている。アメリカ型の経営モデルとは異 なり、日本企業が得意とするこのトータル経営システムを、シャープのみなら ず多くの企業が再度振り返るべきであろう。  従業員の「知恵」や組織の「和」を尊重しながら、組織学習によって、長期 的に“勝つ仕組み”を構築する経営こそ、真に強い経営である。その“仕組み ”を深く掘り下げようと試みるのが本書の特色である。                        (山口大学 大久保隆弘) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               MOT関連情報 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ====================================================================== ◆ 地域MOTセミナー(MOT教育普及事業)(周南・広島) ======================================================================  主 催: 山口大学大学院技術経営研究科  共 催: 中国地域MOTコンソーシアム  後 援: 山口銀行  参加費: 無料  講 師: 山口大学大学院技術経営研究科の専任教員です。  詳 細: http://mot.yamaguchi-u.ac.jp/  内 容:  1.地域MOTセミナー in 周南  日 時: 平成17年11月11日(金)18:30〜20:40           11月12日(土)10:00〜18:00  会 場: 周南市市民交流センター       JR徳山駅ビル3階  TEL:0834-33-7701  <プログラム>      11月11日(金)18:30〜19:30 マーケティング      大久保隆弘         19:40〜20:40 研究開発マネジメント   久保元伸  11月12日(土)10:00〜11:00 知的財産権論       木村友久         11:10〜12:10 知的財産価値評価     松浦良行         13:30〜14:30 演習のための解説     久保ほか         14:45〜18:00 商品開発演習       福代和宏         14:15〜18:00 シナリオプランニング演習 久保元伸         14:15〜18:00 知的財産戦略演習     木村友久  2.地域MOTセミナー in 広島  日 時: 平成17年11月26日(土) 14:00〜19:30           12月2日(金)18:30〜20:40           12月3日(土)10:00〜18:00  会 場: リーガロイヤルホテル広島       広島市中区基町6−78  TEL:082-5021121  <プログラム>  11月26日(土)14:00〜15:00 新産業創出論       久保元伸         15:10〜16:10 プロジェクトマネジメント 大島直樹         16:20〜17:20  経営戦略論       大久保隆弘         17:30〜18:30  財務戦略論       松浦良行         18:30〜19:30 <参加者間のネットワーキング>  12月 2日(金)18:30〜19:30 A 技術戦略論      久保元伸         19:40〜20:40 A 研究開発マネジメント 久保元伸  12月 3日(土)10:00〜11:00 B 知的財産権論     木村友久         10:00〜11:00 C マーケティング    大田研一         11:10〜12:10 B 知的財産価値評価   松浦良行         11:10〜12:10 C 新商品開発特論    福代和宏         13:30〜14:30  演習のための解説    久保ほか         14:45〜18:00 シナリオプランニング演習 久保元伸         14:15〜18:00 知的財産戦略演習     木村友久         14:15〜18:00 商品開発演習       福代和宏 ====================================================================== ◆ 広島市立大学リエゾンフェスタ2005(広島) ======================================================================  「産学連携セミナー」  日 時: 平成17年11月8日(火)14:30〜19:00  会 場: 広島市立大学 講堂、学生会館1階       広島市安佐南区大塚東三丁目4番1号  主 催: 広島市立大学、(財)広島市産業振興センター  参加費: 無料  問合せ: 広島市立大学産学官連携推進室  詳 細: http://www.hiroshima-cu.ac.jp/news/liaison05/ ====================================================================== ◆ 【中国シンポジウム】『知的創造サイクルの活性化』(広島) ======================================================================  「地域における創造・保護・活用の最前線」  日 時: 平成17年11月11日(金) 13:00〜16:40  会 場: 広島ガーデンパレス 2階 鳳凰       広島県広島市東区光町1-15  TEL:082-262-1122  定 員: 150名  参加料: 無料  詳 細: http://www.iip.or.jp/seminar/2005sympo ====================================================================== ◆ 産学官連携による先端技術セミナー(広島) ======================================================================  「有機ELの今後の展望と地域活性化」    日 時: 平成17年11月15日(火) 13:00〜14:00  場 所: 広島県情報プラザ2F 第1研修室       広島市中区千田町三丁目7−47  主 催: 広島県、財団法人ひろしま産業振興機構  定 員: 90名(定員になり次第、受付終了)  参加費: 無料  申 込: 参加申込書に必要事項を記入の上、       メール又はFAXでお申し込み下さい。       E-mail:tlo@hiwave.or.jp       FAX:082−504−7317       財団法人ひろしま産業振興機構       技術振興部 広島TLO(山高、来実)  問合せ: 電話:082−240−7718  詳 細: http://www.hiwave.or.jp/topic/051014/051014.htm ====================================================================== ◆ エネルギアマネジメントスクール (広島) ======================================================================  「人間力復権による経営システムの再生危機から学ぶ   日本型マネジメント再構築へのヒント」  日 時: 平成17年11月15日(火)13時00分〜17時10分  会 場: 中国電力本社1号館2階大会議場 広島市中区小町4番33号  主 催: 中国電力株式会社・エネルギアマネジメントスクール  参加費: 2,000円/人  定 員: 400名(先着順とさせていただきます)  問合せ: 中国電力株式会社・エネルギアマネジメントスクール       事務局 担当:勝部       〒730-8701 広島市中区小町4−33       Tel:082-523-6132,Fax:082-523-6432       メール:tschool@pnet.energia.co.jp ====================================================================== ◆ 第2回CICフォーラム(東京) ======================================================================  「大学新時代「知」の産業化 躍進する大学発ベンチャー」  主 催: キャンパス・イノベーションセンター、       国立大学財務・経営センター、精密測定技術振興財団  日 時: 2005年11月22日  場 所: キャンパス・イノベーションセンター(東京:田町)  定 員: 100名  参加費: 無料(情報交換会は有料)  詳 細: http://www.tuat.ac.jp/~crc/o/051013/o_051013.html ===================================================================== ◆ 広島大学MOT実証講義 (企業技術者用) 「発展途上国への技術移転MOT教育プログラム」 ===================================================================== 主   催 : 広島大学大学院工学研究科、産学連携センター 日   時 : 平成17年12月3日(土)10:00-17:20 会   場 : 広島県情報プラザ(2F)視聴覚研修室 対 象 者 : 企業の技術者 定  員 : 40名 参 加 料 : 無料 詳  細 : http://www.vbl.hiroshima-u.ac.jp/vbl_hp/index.html 問 合 せ : 広島大学産学連携センターVBL Office TEL 082-424-7880 FAX 082-424-7881 e-mail:office@vbl.hiroshima-u.ac.jp <プログラム> 内容: 発展途上国に対する技術移転を対象に、技術移転側、受入側の両者の視点から、現 状・課題を整理し、総合的技術移転MOT(技術経営)プログラムを広島大学大学院工学研 究科・産学連 携センターを中心に開発中です。本実証講義では、開発中のプログ ラムの一部を学ん でいただきます。 10:00〜10:05 開講挨拶 広島大学大学院工学研究科長 教授 山根 八洲男 10:05〜11:05 「技術移転総論」 広島大学産学連携センター長 教授  高田 忠彦 11:15〜12:15 「技術移転と受入側の対応」 広島大学産学連携センター 客員教授 松井 亨景 12:15〜13:00 昼食・休憩  13:00〜14:20 「技術移転とものつくり」 広島大学大学院工学研究科長 教授  山根 八洲男 14:30〜15:50 「技術移転と生産管理」 広島大学大学院工学研究科 教授 高橋 勝彦 16:00〜17:20 「技術移転事例研究」 日本政策投資銀行国際協力部 課長 広畑 伸雄 17:30〜19:00 交流会 (会費:2000円) レストラン ラ・リヴィエール(広島県情報プラザ内) ====================================================================== ◆ 神戸大学産学官民連携フォーラム2005(神戸) ======================================================================  日 時: 2005年12月5日(午後0時15分受付開始)  会 場: ホテルオークラ神戸平安・松風の間  詳 細: http://sangakukan.jp/file01/051003/kobe.pdf ====================================================================== ◆ 上級MOT短期集中「戦略的技術マネジメント研修」(東京) ======================================================================  主 催: (株)東レ経営研究所  対 象: 研究・技術開発のリーダー、事業企画・推進のリーダー、       またはそれぞれの候補者(実務経験10〜15年程度の方)  期 間: 2005年11月5日(土)〜2006年2月18日(土) 全8回       原則、隔週土曜日開催。10:30〜18:00  会 場: 東京八重洲ホール(東京駅・八重洲中央口徒歩3分)  締 切: 10月下旬(定員30人)  費 用: 367,500円(税込)       (研修ご参加費用の分割お支払いにも対応します。        各回1日52,500円(税込))にてご案内しております。)  問合せ: (株)東レ経営研究所 人材開発1部 釘崎(クギサキ) 康弘  申込み: Tel(Fax) 047-350-6175(6083) E-mail:jinzai@tbr.co.jp  詳 細: http://www.tbr.co.jp/jinzai/index2.html ====================================================================== 【注1】このメールマガジンは,中国地域MOTコンソーシアム関係者に配信     しています. 【注2】上記以外の方には,登録いただいた方にのみ配信します. 【注3】メールマガジンの配信登録を希望される方は,     office@chugoku-mot.orgにご連絡下さい. ======================================================================  ▼ ご意見ご希望は,下記までご連絡ください.    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